危機管理都市と首都機能移転は同じではない

2005年05月18日

by OUTSIDE

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最近、首都機能移転に代わり、危機管理都市についての議論が行われるようになりました。先日、首都機能移転先候補地が危機管理都市を候補地から選定するように求める要望を国会に提出しましたが、三重・畿央地域はこれに加わりませんでした。

危機管理都市と首都機能移転はまったく別の問題ですので、三重・畿央地域が要望しなかったのは正しいと言えます。三重・畿央地域は首都機能都市にふさわしい地域であって、危機管理都市に特に適しているというわけではありません。

首都機能移転は国家100年の計であり、新首都は今後何百年間も続くものですから、その考えに沿って候補地を選定していかなければなりません。しかし、栃木・福島地域と岐阜・愛知地域は、国家100年の計ではなく、もっと短期で考えているようで、結局、国会都市でも、危機管理都市でも、学研都市でも、ニュータウンでも、自分たちのところに来るのであれば何でもいいのでしょう。

危機管理都市であれば、三重・畿央地域の持つような歴史や文化などは必要ありませんし、全国や海外からのアクセスが便利である必要もありません。東京からのアクセスと、土地さえあればいいでしょう。東京のバックアップとして危機管理都市を作るのであれば、国有地の大阪空港があり東海道新幹線が近い伊丹でもいいですし、土地があり東京から近い那須でもいいでしょう。

三重・畿央地域は、これまで通り、国家100年の計としての首都機能移転を求めていくべきです。


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